UMAコラム〜未確認生物

「ステラーカイギュウ」

1768年に絶滅したとされる全長8mの巨大な海生哺乳類!
イーコラム_地球と生物の不思議UMAコラムTOPステラーカイギュウ


ステラーカイギュウとは?


分類:ジュゴン目>ジュゴン科>ステラーカイギュウ
分布:コマンドルスキー諸島(ベーリング島、メードヌイ島)周辺
体長:7〜8m / 体重:約5400〜11200kg
生息年代:約120万年前〜240年前(1768年に絶滅)

ステラーカイギュウの画像ステラーカイギュウはコンブなどの海藻類を食べる草食性の海生哺乳類であり、「恐らく、潜水する事はできなかっただろう」と考えられている。
海面上に背中だけを出してプカプカと浮いているので、転覆したボートのようにも見えたそうである。
また、4〜5分間に一度は、左のイラストのような体勢で息継ぎをする必要があったようだ。
ステラーカイギュウ 画像: 「イーコラム」


上記のように、ステラーカイギュウは文字通りカイギュウ目(ジュゴン目の別名)に分類される海生哺乳類である。
「海生哺乳類でありながら、潜水する事ができなかっただろう・・・というのは変じゃないか?」とも思えるだろうが、その原因はカイギュウ類が草食性であるという事と、ステラーカイギュウ種が寒冷な海に分布していた事にあると考えられている。


まず、草食性という点について触れてみると・・・
食性は「肉食性」と「草食性」の2つに大別されるが、「肉類は消化しやすく、植物類は消化しにくい」という違いがある。
その為、草食動物は時間をかけて植物類を消化する必要がある事から、体長に対する消化管の長さの比率が大きい。
例えば、肉食動物であるネコの消化管の長さが体長の約4倍である事に対して、草食動物であるウマの消化管の長さは体長の約11倍、ジュゴンは体長の10倍以上となる。

消化管が長く、時間をかけて消化する・・・という事は、体内にガスを貯めやすい。
ジュゴンの場合だとアマモなどの海草の摂取から排出までに7〜10日間を要するという事だが、体内に貯まったガスは潜水や遊泳の妨げとなるので、その対処としてカイギュウ類の骨格は密度が高く、重くなったと考えられている。

また、現存するカイギュウ類2科4種(ジュゴン、アマゾンマナティー、アメリカマナティー、アフリカマナティー)が全て熱帯〜亜熱帯の温暖な浅海に分布している事に対して、絶滅したステラーカイギュウはコマンドルスキー諸島周辺の寒冷な浅海に分布していた。
その為、ステラーカイギュウは寒さから身を守る為に大型化し、厚さ10.1〜22.8cmもの脂肪層に覆われる事となり、この脂肪層のもつ浮力が潜水を困難にさせたと考えられている。


ちなみに、ジュゴンとマナティーは非常によく似ているが、尾ビレの形が大きく異なる。
下のイラストのように、ジュゴン(上)の尾ビレはクジラと同じような形をしているが、マナティー(下)の尾ビレは「うちわ」のような形をしている。

ジュゴンとマナティーの画像絶滅したステラーカイギュウはジュゴンと共にジュゴン科に分類されており、クジラのような尾ビレをもっていた。
一方、アマゾンマナティー、アメリカマナティー、アフリカマナティーの3種はマナティー科に分類され、「うちわ」のような尾ビレをもっている。
ジュゴン(上)とマナティー(下) 画像:イーコラム




ステラーカイギュウの発見〜絶滅


ステラーカイギュウの生息年代は約120万年前〜240年前(1768年に絶滅)と推定されており、「わりと最近まで生きていたんだ・・・」という印象にもなりかねないが、実際には1741年に現生動物として約2000頭が発見され、その27年後の1768年には全てが絶滅している。
もちろん、自然絶滅ではなく、毛皮や肉、脂などを売買する為の乱獲による人為的な絶滅である。

ドードー(1681年に絶滅)やオオウミガラス(1844年に絶滅)など、乱獲が原因で絶滅していった動物達は数多くいる。
しかしながら、ステラーカイギュウのように、わずか27年間で絶滅したという例は非常に稀である。
また、ステラーカイギュウと同時期にベーリング島で発見された「メガネウ」も、乱獲によって1852年に絶滅している。
それでは、ステラーカイギュウの発見〜絶滅までの経緯を見てみよう・・・。
* オオウミガラスについては、当サイト「古代ペンギン」で書いています。


1741年11月〜12月
ロシアの探検家、V・J・ベーリングを船長とするセント・ピーター号は、悪天候から無人島(現在のベーリング島)に漂着した。
そして、この島で越冬する事になった彼らによって偶然発見された動物が、後に「ステラーカイギュウ」と呼ばれる事になる巨大な海生哺乳類だった。
その後、ベーリングは病と疲労により、12月19日に亡くなっている・・・。

ステラーカイギュウの分布域1741年12月〜1742年8月
亡くなったベーリングの後を受けたのは、ドイツ人の博物学者であるG・W・ステラー。
ステラーは乗組員達への指揮系統として働く一方で、ステラーカイギュウの生態についても調べている。
ステラーカイギュウの分布域 B:ベーリング島 C:メードヌイ島(別名コパー島)


ステラーカイギュウは島周辺の浅瀬に群れを形成しており、その数は約2000頭。
コンブなどの海藻類をエサとする温和なカイギュウ類であり、人への警戒心が薄く、ボートに乗って近寄っても逃げる事さえしなかった。その為、簡単に狩る事ができ、貴重な食糧源となった。
そして、8月・・・。ステラー達はベーリング島から脱出し、ペトロパブロフスク(ロシア連邦極東部)に帰航する。

1751年
母国に戻ったステラーはベーリング島での避難生活を含む航海記録を発表し、ステラーカイギュウやメガネウなどの新たに発見された動物達の存在も広く知れわたる事になる。
肉、脂肪、毛皮・・・。利用価値が高く、簡単に狩る事のできるステラーカイギュウは、商人やハンター達の目から見れば巨大な海獣ではなく、海面に浮かぶ巨額な札束も同然であった。
こうして、ステラーカイギュウは乱獲されていく・・・。

1768年
「わずかに残っていた2〜3頭を殺した」と報告したのはステラーの知人であるイワン・ポポフ。
これがステラーカイギュウの絶滅時期だとされる・・・。



ステラーカイギュウは今も生きているのか?


上記のように、1768年に絶滅したとされるステラーカイギュウだが、近年でも目撃情報が寄せられている。
1780年。1頭のステラーカイギュウが捕獲されたという情報がある。
1854年。目撃情報が寄せられている。
1962年。ソ連の科学者達が「ベーリング海のナバリン岬付近で、6頭の見知らぬ大型海獣を目撃した」と報告している。

また、北氷洋の様々な海域からも目撃情報が寄せられている。ステラーカイギュウは今も生きているのだろうか?


参考サイト:「Recently Extinct Animals - Species Info - Steller's Sea Cow」様
参考サイト:「Steller's Sea Cow@Everything2.com」様
参考資料:「絶滅野生動物の事典(著)今泉忠明」様
画像:ステラーカイギュウ、ジュゴン、マナティー 「イーコラム

2008/02/10 NEW (イーコラム)
2005/09/01 旧サイト


イーコラム_地球と生物の不思議UMAコラムTOPステラーカイギュウ




イーコラム・リンク集
イーコラムのカテゴリ別リンク集!

UMA、UFO、超常現象、絶滅動物
ミステリー系サイト

野生動物、コンパニオンアニマル
動物サイト

時間を忘れてハマってしまう情報サイト
雑学・個人ニュースサイト

写真、イラスト、YouTube動画紹介サイト
画像、動画系サイト


上記リンク集からランダムに紹介!
今週の Pick Up サイト


UMA/動物系総合サイト「イーコラム_地球と生物の不思議
CONTENTS
 「イーコラム」  地球と生物の不思議に関するコラムのようなコンテンツ
 「UMAコラム」 絶滅動物とUMA(未確認生物)に限定したコラムのようなコンテンツ
 「動物コラム」 現生動物に限定したコラムのようなコンテンツ
Copyright (C) 2007-,ecolmun.net,all rights reserved.