「ホッキョクグマ(シロクマ)」
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極めて稀な例ではあるが、ホッキョクグマが流氷に乗って北海道(宗谷)へ漂着した事例がある。
新潟県にも漂着した事例があるとされるが・・・
「ホッキョクグマではなく、ツキノワグマのアルビノ体(白いツキノワグマ)だった・・・」とみられている。 |
分類:食肉目クマ科
学名:Ursus maritimus (英名:Polar Bear)
分布:グリーンランド、ノルウェー、ロシア、カナダ、米国アラスカ州北部などの北極圏周辺
体長:オス 2.5〜3m ・ メス 2〜2.5m
体重:オス 300〜800kg ・ メス 150〜300kg
| ホッキョクグマ 画像:「サトルさん(旭川市旭山動物園で撮影)」 |
ホッキョクグマの体長、体重は上記の通りだが、オスの最大個体では体長3m以上、体重1000kg以上にも達する事から「陸上最大の肉食哺乳類」と呼ばれる。
学名の Ursus はラテン語で「クマ属」を意味し、maritimus は「海の」を意味する事からも想像できるように、ホッキョクグマは「海洋性のクマ類」とも呼ばれる。
文字通り、泳ぐのに適した体形をしており、頭が小さく、前脚が大きい。時速5km以上で泳ぎ、100km以上の遠泳が可能という事だ。
上の画像でも潜水をしているが、自然下では潜水をして巨大なイッカククジラを襲う事さえある。
また、分布に関しても上記の通りだが・・・
浮氷によって、本来の生息地ではないオホーツク海や、カムチャツカ半島沿岸まで流されて来る事がある。
「ホッキョクグマなのか?」、「ツキノワグマやヒグマのアルビノ体なのか?」という話について進めてみると・・・
江戸時代にまで遡り、文政6年(1823年)に来日したドイツ人医師、シーボルトが「日本動物誌」の中で書いている。
以下、次の点線までは「鶴見の歴史・シーボルトと熊茶屋」様からの要約になります。
当時、東海道生麦村(現在の横浜市鶴見区)の沿道には多くの茶店が並び、客寄せとして店先でクマを飼う茶店が2軒ほどあったそうだ。
1軒は芸をするツキノワグマを飼い、もう1軒は白い熊を飼っていた。
そして、文政9年(1826年)。長崎から江戸に向かったシーボルトに目撃され、非常に驚かれる事になるが・・・
この白い熊はシロクマ(ホッキョクグマ)ではなく、ツキノワグマのアルビノ体だったという事だ。
同様な話は海外からも伝えられており、最近では2003年8月に、中国・チベット自治区内数ヶ所で「ホッキョクグマを見た」という目撃談が報道されている。
チベット自治区はチベット高原(青蔵高原)に位置するが、平均海抜は3500m以上であり、海からは遠く数百km以上も離れている。
当然ながら、北海道(宗谷)のような「海岸に漂着したホッキョクグマ」というパターンではないし、自然下にホッキョクグマが分布しているわけでもない。それでは、ホッキョクグマを見たという情報は何だったのか?
チベット自治区の場合はツキノワグマではなく、「チベットヒグマ(ヒマラヤン・ブラウン・ベア)のアルビノ体ではないか?」とみられている。
少し余談になるが、ヒマラヤの雪男とも呼ばれる未確認生物イエティの正体を「チベットヒグマの誤認ではないか?」とする説がある。
| エゾヒグマ 画像:「サトルさん(旭川市旭山動物園で撮影)」 |
一般的には「ありえない」とか、「バカらしい話だ」となるのだろうが・・・ 今後、ホッキョクグマが日本に漂着する可能性はあるのだろうか?
文中では、「浮氷によってカムチャツカ半島沿岸や、オホーツク海まで流されて来る事がある」と書いています(左図@のような経路)。
北海道・宗谷への漂着事例では、「流氷に乗って〜」と書いているが、流氷はオホーツク海で発生、発達して北海道の一部地域へ接岸します( 左図Aのような経路)。
つまり、浮氷によって北極圏周辺から流されて来たホッキョクグマが、オホーツク海で流氷に乗って南下する偶然が重なれば・・・
再度、日本に漂着する可能性を否定できないようにも思えます。
「ホッキョクグマが日本に漂着する可能性・・・」を問う以前の問題として、ホッキョクグマは深刻な絶滅危機を迎えています。
「最も早い場合には、今後20年以内に絶滅する可能性がある」とも伝えられており、その原因としては地球温暖化に伴う環境の激変が上げられています。
氷上でアザラシが息継ぎの為に穴から顔を出したところを一撃し、主食としているホッキョクグマですが・・・
当然ながら、海が凍らない夏の間はこのような狩りを行う事はできません。
陸地に上がり、再び海が凍るまでの数ヶ月間を(ほとんど)何も食べずに過ごすそうです。
その間に人や他の動物を襲う事はないとされていましたが、最近では例外的な事件も発生しているようです。
例えば、カナダ・マニトバ州の町、チャーチルはハドソン湾の中では最も遅くまで氷が残り、最も早く氷結する海岸を擁しており、「ホッキョクグマが集まる町」として有名です。
通常は7月頃に氷が解けて、11月頃に氷結する迄の約4ヶ月間をホッキョクグマは陸地に上がって過ごすそうです。
しかし、近年の地球温暖化の影響によって氷が解ける時期が年々早まっており、過去20〜30年前に比べて2週間程度早まっているとの事です。
逆に、氷結する時期は2週間程度遅れる傾向にあるそうです。
つまり、過去20〜30年前に比べると、1ヶ月間ほど(計4週間)何も食べれない期間を長びかせる事になり、生存率の低下へとつながります。
また、空腹に耐えかねたホッキョクグマの一部がチャーチルの町のゴミ集積場で生ゴミを漁り、人家へと侵入するケースも報告されています。
ホッキョクグマとの共存に理解を示し、普段は威嚇射撃にとどまるチャーチルの町の人々ですが・・・
人への危険性があると判断すれば、射殺せざるをえないという結果になります。
| ホッキョクグマ 画像:「サトルさん(旭川市旭山動物園で撮影)」 |
また、2006年12月12日の「Sankei WEB」ニュースによると・・・
「地球温暖化の原因となる二酸化炭素などの温室効果ガスの増加をこのまま放置すれば、北極の氷はこれまでの4倍のスピードで減少、2040年夏にはほぼ消滅する」という試算結果もある。つまり、ホッキョクグマの生息域が現在進行形で急激に失われているという事になります。
「コップの中の水に浮かべた氷が解けても水面は上昇しない」という理由から、「北極の氷が解けても海面は上昇しない」と唱える理論もあるが、北極の氷がほぼ消滅するほどの温暖化レベルであれば、グリーンランドやロシア、南極などの地上の氷河が解けて海に流れ込む。
考慮する前提条件(氷河が溶ける規模、進行度合い等)によって異なるが、数十センチ〜数十メートルの海面上昇が予測されている。
つまり、「私達人類を含めた全ての生物にとっての危機が迫っている」といっても、決して過言ではない。
「ホッキョクグマが絶滅の危機にあるとはいえ、何もできる事がないような気がするけど・・・」
そう考える人も少なくないと思います。
地球温暖化防止策というと、何となく個人レベルではないような気もしますが・・・
「環境省 > 地球環境局 > 家庭でできる地球温暖化対策」というHPを見ると、炊飯ジャーの保温を止めるとか、シャワーを1分減らすなどの簡単な事でも貢献できるようです。
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