UMAコラム〜未確認生物

「古代ペンギン」

プロトペンギン(古代ペンギン)や、ペンギン様鳥類について・・・
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古代ペンギンとは?


動物園や水族館の人気者、ペンギン。ご存知のように空を飛ぶ事はできないが、水中を飛ぶように泳ぐ事のできる不思議な鳥類だ。
ペンギン類は南半球にのみ分布し、現生種としては6属18種が知られているが・・・
化石から検証される絶滅したペンギン類(古代ペンギン)も、17属50種程度が知られている。

一方、ペンギン類のいない北半球には、ペンギンのような鳥(ペンギン様鳥類)がいた。
以下、当サイトでは「古代ペンギン」や「ペンギン様鳥類」、「最古の水生鳥類」等について記しています・・・



古代ペンギン「ワイマヌ(Waimanu)」の画像
古代ペンギン「ワイマヌ(Waimanu)」


分類:鳥類ペンギン目 
体長:約65〜75cm
分布:化石は1980年代にクライストチャーチ(ニュージーランド)より出土

ワイマヌの化石は約6200万年〜6000万年前の地層から発見されており、「恐竜の時代である白亜紀末(約6500万年前)には出現していたのではないか?」とする可能性も上げられている。
また、従来の化石ペンギンに関する見解では、約5500万年〜1000万年前の間に17属50種程度が存在していたとされるので、ワイマヌは最古のペンギン類という事になる。
ワイマヌ(Waimanu) 画像: 「イーコラム」


前述のように、ワイマヌの化石は1980年代にニュージーランド南島、東海岸のクライストチャーチという町で発掘されており、「浅い海で魚などを食べていたのではないか?」と考えられている。
また、ワイマヌの絶滅については、「古代クジラ類との生存競争に負けたのではないか?」と推測されている。

古代クジラ類とは、絶滅したムカシクジラ亜目に属するクジラ類の事を示すが、「原型のクジラ」という意味から古鯨や原鯨とも呼ばれている。
同様に、ワイマヌは「原型のペンギン」という意味から「プロトペンギン(Proto-penguin)」とも呼ばれているが、「最古のペンギン類の1種」という解釈であり、ワイマヌの場合は「現生ペンギン類の直接の祖先ではない」と考えられているようだ。



最古の水生鳥類「ヘスペロルニス」の画像
最古の水生鳥類「ヘスペロルニス」


分類:鳥類 ヘスペロルニス目
分布:化石はカナダや北米、日本(北海道)などから出土
体長:約1.5〜1.8m
生息年代:約8660万年前〜7000万年前

南半球の「ワイマヌ」が最古のペンギン類である事に対して、一方の北半球には最古のペンギンのような鳥「ヘスペロルニス」がいた。
ヘスペロルニスの化石は白亜紀後期のサントニアン期(約8660万年〜8300万年前)の地層から発見されており、「最古の水生鳥類」と呼ばれる。
ヘスペロルニス 画像: 「イーコラム」


ペンギン類の翼がヒレのような形(フリッパー)に進化し、泳ぐ際の推進力になっている事に対して、ヘスペロルニスの翼はほぼ完全に退化。舵取りのような役目をしていたと考えられている。
逆に、ヘスペロルニスは発達した足のみずかきで推進力を得ていたと考えられているが、ペンギン類の足は推進力を得るような構造にはなっておらず、泳ぐ際には尾と共に舵取りのような役目を果たしている。

また、現生鳥類であるペンギンに歯はないが、ヘスペロルニスのくちばしには鋭い歯が並んでおり、潜水してアンモナイト等を捕食していたと考えられている。
歯を持つ鳥類としては始祖鳥(アーケオプテリクス)が有名だが、他にもイクチオルニスやシノルニスなどが知られており、ヘスペロルニスを含めたこれらの鳥類は「古鳥類」と呼ばれている。
以前は「恐竜(マニラプトル類の一部)→古鳥類→現生鳥類」というようにも考えられていたが、最近では「古鳥類は全て絶滅しており、現生鳥類との直接のつながりはない」とする説が優勢なようだ。



ペンギンモドキ「プロトプテルム」の画像
ペンギンモドキ「プロトプテルム」


分類:鳥類 ペリカン目プロトプテルム科
体長:約1〜2m
分布:化石はアメリカや日本から出土
生息年代:第三紀漸新世(約3540万年前〜2330万年前)  

「プロトプテルム」は北半球に生息していたペンギンのような鳥(ペンギン様鳥類)であり、分類としてはペリカン類である「ウ」や「カツオドリ」に近い種であると考えられている。
左図を見ると「ペンギンにしてはクビが長すぎるのかな?」というような印象にもなるかと思うが、そのあたりにペリカン類の面影を見つけてもらえれば幸いです^^
コペプテリクス・ヘキサリス(Copepteryx hexeris) 画像: 「イーコラム」


ペンギンに似ているのは外見だけではない。
プロトプテルムは翼をヒレのように使って水中を泳ぎ、魚などをエサとしていたという事なので、まさにペンギンのような外見と生態。和名で「ペンギンモドキ」と呼ばれる由来になる。

ペンギンモドキと呼ばれるプロトプテルム科に属する鳥類は4属、約7〜8種類とされ、プロトプテルム科の代表種であり、最大種である「コペプテリクス」は体長約2mと巨大さだが・・・
1996年に長崎県で発見されたペンギンモドキとみられる化石の推定体長は約3m。
アジアゾウの肩高2.5〜3m、アフリカゾウの肩高3〜3.5mに匹敵する「巨大なペンギンのような鳥だった」という事になる。



オオウミガラスの画像
元祖ペンギン?「オオウミガラス」


分類:鳥類 チドリ目ウミスズメ亜目
体長:約80cm 体重:約5kg
分布:北大西洋の北極圏周辺
(ニューファンドランド、グリーンランド、アイスランド、イギリスなど)
生息年代:1844年6月3日に絶滅  

オオウミガラスも北半球に生息していたペンギンのような鳥(ペンギン様鳥類)だ。
陸上では「ヨチヨチ」としか歩けないが、水中では翼を使って巧みに泳ぎ、魚やイカなどを捕食していたという事であり、現生ペンギンそのものの形態と生態だったといえよう。
オオウミガラス 画像: 「イーコラム」


そのオオウミガラスが絶滅したのは1844年6月3日。
160年ほど前に絶滅しているが、本来なら現生鳥類として今でも生息しているはずの、悲劇の絶滅鳥類であるといわれている。

(ヨーロッパ社会での)オオウミガラスの発見は1534年。
フランスの探検家、ジャック・カルティエ(Jacques Cartier)が、ヨーロッパ人として初めてカナダ本土に到達した一連の中で報告されている。
ニューファンドランド島に上陸したジャック・カルティエの一行は、好奇心を持って「ヨチヨチ」と集まって来るオオウミガラスを1日に1000羽以上殺し、「温かな羽毛や、美味しい卵を持つ鳥」として伝えている。
その話はヨーロッパ中に広がり、オオウミガラスは乱獲されていく事になる。


元々は数百万羽いたとされるオオウミガラスだが・・・
1820年頃にはアイスランド沖の「ウミガラス岩礁」と呼ばれる小島にのみ生息。
それでも乱獲が続けられた上に、1830年には火山の噴火により小島が沈没。「エルディ」と呼ばれる岩礁に運よく逃れた50羽ほどが、最期のオオウミガラスの群れとなる。
残った50羽ほどには「希少種」という事から、博物館などが標本とする為の捕獲を要請。
オオウミガラスの値段は高騰し、金銭目的の為に残った50羽ほどが次々に殺されていく・・・

そして、1844年6月3日(一説には6月4日)。
抱卵中の2羽のオオウミガラスがいたが、2羽とも殺され、卵は割られた。これが、オオウミガラスの絶滅だとされている。


「元祖ペンギン?」とも書いているが・・・
頭部に白い斑点を持つ事から、古代ケルト語で「白い頭」を意味する「Pen-gwyn」と呼ばれていたのが、太った鳥であるという事から、ラテン語で「脂肪」を意味する「Pinguin」と呼ばれるようになったとする説がある。
つまり、オオウミガラスは「ペンギン」と呼ばれていたという事になる。

ヨーロッパ社会でのオオウミガラスの発見は前述の通り、1534年。
一方、南半球に分布する現生ペンギンが認識されたのは1758年にカール・フォン・リンネが記載したケープペンギンや、キャプテン・クックの大航海に同行したヨハン・フォースターが1781年に記載したジェンツーペンギンやコビトペンギン等となり、オオウミガラスが200年以上も早く認識されている。
つまり、先に「ペンギン」と呼ばれていたのはオオウミガラスであり、後から発見された現生ペンギン類はオオウミガラスの同類だと誤解されたので、現生ペンギン類の事も「ペンギン」と呼ぶようになったとする説になるが・・・

オオウミガラスが発見される以前の1488年2月3日。
ポルトガルのバルトロメウ・ディアスが、ヨーロッパ人として初のアフリカ大陸南端の「喜望峰」に到達している。喜望峰といえば、ケープペンギン(別名:アフリカペンギン)の生息地・・・
つまり、現生ペンギン類の第一発見者はバルトロメウ・ディアスの一行だとする説がある。
更には、1497年11月。
インド洋航路発見を目指すバスコ・ダ・ガマの一行が喜望峰を通過した際にも、ケープペンギンを目撃したと伝えられている・・・


画像:ワイマヌ、ヘスペロルニス、ペンギンモドキ、オオウミガラス 「イーコラム」
参考サイト:「World's Oldest Penguin Fossils Suggest Birds Outlived Dinos」様
参考サイト:「恐竜パンテオン」様
参考資料:「絶滅野生動物の事典(著)今泉忠明」様
参考資料:「自然図書館・古生物編(北京少年児童出版社)」様

2007/09/17 誤記入を修正(オオウミガラスの体長80m→80cm)
2007/09/01 NEW (イーコラム)
2006/10/10 旧サイト 


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