UMAコラム〜未確認生物

「ネッシー」

ネス湖(スコットランド)で目撃される巨大生物、ネッシー
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ネッシー
ネッシーとは?


・生息地:ネス湖(スコットランド・ハイランド地方)
・体長:5〜7m
・外見:恐竜のような巨大生物だとされる
ネッシー(通称、外科医の写真) 撮影:「Robert Kenneth Wilson」様


世界で最も有名なUMAは「ネッシー」ではないだろうか?
UMAや未確認生物という言葉を知らない人でも、「ネッシーなら知ってる!」という人は意外に多く、その姿や正体については「恐竜」をイメージする人が圧倒的に多い。



なぜ、「ネッシー=恐竜」なのか?


外科医の写真の影響
「ネッシー = 恐竜」という図式ができ上がった原因を考えると、通称「外科医の写真」と呼ばれる上の画像が広く普及した事が上げられる。
今の子供達が読む少年誌の巻頭カラー特集といえば、アイドルやスポーツ選手達がメインだが、昭和40〜50年代の少年誌ではUMAやUFO、妖怪といったミステリー系を特集する機会も多く、当時の子供達がネッシーやビッグフットなどの話に盛り上がる事は、ありふれた光景だった。

正確にいえば、ネッシーの正体とされるプレシオサウルスは海生爬虫類であり、恐竜ではないが・・・
当時、小学生だったイーコラム・スタッフを含めた子供達に、そういう区別はなかったように思う。プテラノドンなどの翼竜類も含めて、全て恐竜と呼んでいた。
つまり、これが「ネッシー = 恐竜」という図式ができ上がった第1の原因だ。


怪獣王子の影響
そして、第2の原因に上げられるのが、テレビ番組「怪獣王子」の存在ではないだろうか?
行方不明になった生後10ヶ月の乳児(伊吹タケル)が恐竜に育てられるという強烈なストーリーだ!
やがて、少年に成長したタケルは地球の平和を守る為に恐竜の背にまたがり、ブーメランを投げて悪と戦うというストーリー展開になる。

タケルを育てた恐竜とは下図のアパトサウルスになるが、タケルは恐竜の事を「ネッシー」という愛称で呼んでおり、番組を見ていた子供達に「ネッシー = 恐竜」という連鎖反応を与えるには十分だったと思われる。
怪獣王子の本放送自体は昭和42年10月〜43年3月までの半年間だが・・・
その後の映画化や再放送なども含めて考えると、昭和40〜50年代の子供達に与えた影響は多大だったといえる。

アパトサウルス
アパトサウルス (竜盤目>竜脚下目>ディプロドクス科)
生息年代:ジュラ紀後期。体長20m以上、体重20t以上。別名、ブロントサウルスとも呼ばれる。




ネス湖について


話が少しズレてきたようにも思うので、ネス湖について少し説明してみよう。
ネス湖はイギリス最大の淡水湖であり、スコットランド北部のハイランド地方というところにある。ハイランド地方の事を別名スコットランド高地(Scottish Highlands)とも呼ぶように、文字通り山岳地帯となる。
ハイランド地方の冬は厳しい寒さであり、場所によっては最低気温がマイナス20℃以下にもなる。

ネッシーの事を「Loch Ness Monster(ネス湖の怪獣)」と呼ぶように、スコットランドでは湖の事を「Loch(ロッホ)」と呼び、ハイランド地方には数多くの湖が存在する。
ハイランド地方の湖の誕生は今から約1万〜2万年前であり、氷河が後退した窪地の跡だとされている。

ネス湖自体は全長約38km、幅約2kmという川のように細長い形をしている。
最大水深は約230m、水温が6〜13℃。深くて冷たい湖だ・・・



ネッシーの目撃情報


565年
キリスト教の修道僧・聖コルンバがネス湖のほとりで布教をしていた時に、湖から怪獣が現れ、近くで泳いでいた村人を襲おうとしているのを発見。
聖コルンバは胸で十字をきり、怪獣を怒鳴りつけて退散させたと伝えられている。

1527年
怪獣は陸地に上がり、尾を振りまわして3人を即死させたと伝えられている。

1880年
ダイバーのダンカン・マクドナルド氏が目撃証言を寄せている。

1933年
地元の夫婦が湖を泳ぐ怪獣を目撃、写真撮影に成功した。

1934年
ロンドンの医師、ケニス・ウィルソン氏が怪獣の写真を公表(通称、外科医の写真)。
世界的な話題となり、多くのネッシー信者を誕生させた。

しかし、60年後の1994年3月。
「あの写真はおもちゃの潜水艦を使って作ったトリック写真(ニセモノ)だ!」と、英国のサンデー・テレグラフ紙が報道。
多くのネッシー信者を消滅させた・・・



ネッシーの正体は?


上記、「外科医の写真」がトリックであった事は非常に残念だが、ひとつの偽りを例に上げて全てを否定する事は懸命とはいえない。
565年の聖コルンバに以来、現代に於いても数多くの目撃情報が寄せられている事から、「やはり、ネス湖には何か巨大な生物がいるのではないか?」とも思える。
では、その巨大生物とは何なのか? ネッシーの正体について探ってみよう・・・

プレシオサウルス生存説
最も有名なネッシーの正体説であり、個人的には何としてでも推奨したいところだが、ネス湖を含むハイランド地方の湖の誕生は今から約1万〜2万年前とされており、「ネス湖が誕生するまでの間、プレシオサウルスは何処にいたんだ?」とか、「どういう経路でネス湖に来たんだ?」とかいう疑問は解消できない。残念ながら、この説は厳しいようだ。

プレシオサウルス
プレシオサウルス
生息年代:三畳紀後期〜ジュラ紀前期。
体長:2〜5m。
画像:「イーコラム」


それでは、「ネッシー = プレシオサウルス生存説」が上げられる原因は何なのか?
その一因としては、イギリスでプレシオサウルスの化石が発掘されている事も上げられるかと思う。
場所は英国・イングランドの南海岸ライムリージス(Lyme Regis)、発掘したのは女性の化石採集者、メアリー・アニング(Mary Anning 1799-1847)。
メアリー・アニングはイクチオサウルス(爬虫綱 魚竜目)など、多くの化石を発掘している。


サーカスのゾウ説
1930年代前半からネス湖に近い町へサーカスの巡業が来るようになり、サーカスが休みの日にはゾウをネス湖で遊ばせていたとの事だ。
そして、「水面下から鼻を伸ばしたゾウの姿を目撃した第三者には、ネッシーのように見えるのではないか?」との事だが・・・。
ネス湖周辺の気候を考えれば、サーカスの巡業は夏場中心に限定されるだろうし、目撃情報は1930年代前半よりも圧倒的に古くから寄せられているので、「一部の目撃情報については該当するだろう」とだけコメントしておきます。


チョウザメ説
背中に蝶のようなウロコがある事と、サメのような姿をしている事からチョウザメと呼ばれるが、軟骨魚類であるサメの仲間ではなく、タイやヒラメなどの一般的な魚と同じ硬骨魚類となる。

ロシアチョウザメの画像チョウザメ類は約28種類が知られているが、総じて大型化する。写真を撮影した須磨海浜水族館の解説によると、オオチョウザメ(ベルーガ)の最大記録は全長8.6m、体重1300kgにも達するという事だ。
また、チョウザメ類は淡水〜海水に幅広く生息できる。
ネッシーの正体は、ネス湖に生息する巨大なチョウザメなのだろうか?
ロシアチョウザメ 画像:「イーコラム(神戸市立須磨海浜水族園で撮影)」



その他
流木やアザラシなどの誤認説が上げられている。
ネッシーの目撃情報については、その多くが何らかの誤認によるものだと思われる。
しかし、寄せられる情報や写真の全てを誤認やトリックだけで解決できない事も確かだ。つまり、ネス湖に巨大生物が生息する可能性はある。

そういう状況の中で、当サイトが注目したいのはチョウザメだ。
チョウザメならネス湖、及びハイランド地方の歴史や自然環境などを、ほぼクリアできるように思う。
前述のように、オオチョウザメでは全長8.6m、体重1300kg以上という記録があるそうだが、その半分程度の全長4m級のオオチョウザメであっても、目撃者にとっては驚きの巨大生物だ!
また、滅多に目撃される事がないという点でも、魚類であるオオチョウザメなら納得できる。


2007/09/01 NEW (イーコラム)
2004/11/01 旧サイト


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