動物コラム

「アフリカマイマイ」

巨大カタツムリ(アフリカマイマイ)が人に及ぼす危険性とは?
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カタツムリ類であるアフリカマイマイは動物愛護法で指定される危険動物ではないが・・・
実質的には、人を死に至らす事もある有害貝類(危険動物)だ。

アフリカマイマイの画像
アフリカマイマイとは?


分類:腹足綱柄眼目アフリカマイマイ科
殻の高さ:10〜20cm
原産地:東アフリカ
日本での分布地:沖縄、奄美郡島、小笠原諸島など
アフリカマイマイ 画像:「宵闇の森」様


殻の高さ10〜20cmと聞いても実感しにくいだろうが・・・
比較としては大きめのソフトボールである3号が9.7cm。ハンドボールは15cm。小学生用のサッカーボール4号は20.5cmとなる。
つまり、巨大なカタツムリ。それが、アフリカマイマイだ。



アフリカマイマイの危険性


アフリカマイマイ自体が危険動物だという事ではない。
一言でいえば、単なるカタツムリ(陸産貝類)に過ぎないのだから・・・

しかし、アフリカマイマイは「広東住血線虫(かんとんじゅうけつせんちゅう)」という寄生虫を中間宿主として持つ可能性が高く、これが人の体内に入った場合には死に至る事もある。
成虫の体長は20〜34mm。このサイズであれば「何だ、これは?」と気づく事もできるだろうが、アフリカマイマイが持つ広東住血線虫は幼虫であり、体長0.4〜0.5mm程度という事で、人にとっては非常に気がつきにくい。

結果として、アフリカマイマイが接触した生野菜や果物などに広東住血線虫の幼虫が付着している場合があり、洗いが不十分であったりすると、そのまま食卓に並ぶ事になる。
そして、本人が気がつかないまま食べてしまえば、幼虫を体内へと侵入させる可能性がある。

あるいは、子供達が興味本位からアフリカマイマイを手で触ったりすると、広東住血線虫の幼虫が手に付着する場合がある。
そして、口元に手を寄せたりすると、幼虫を口から体内へと侵入させる可能性がある。



広東住血線虫による症例


次の青線までは「国立感染症研究所 感染症情報センター」様からの抜粋、要約になります。
当サイトの内容では説明不足を否めません。上記のリンクから閲覧される事をお奨めします。


日本での人体症例は少なくとも54例(平成15年8月現在)あり、33例が沖縄県で発症、21例が県外での発症となる。
県外21例の感染場所は、4例が沖縄県。2例が国外(台湾、インドネシア)。
残り15例は本土内での感染ではないかと考えられている。
その15例とは静岡6例、神奈川2例、鹿児島2例、島根1例、徳島1例、高知1例、東京1例、大阪1例。

全54例の感染源としてはアフリカマイマイが15例。ナメクジが7例、アジアヒキガエルが2例、他は不明とされている。
症状としては2〜35日(平均16日)の潜伏期間の後、発症。
発熱、頭痛、悪心、嘔吐、脳神経麻痺など。重篤例では昏睡に陥ったり、死亡する場合もある。
国内初の死亡例は平成12年6月、沖縄県。7才の女児が亡くなられています。

尚、通常は2〜4週間の症状後、自然に緩解〜治癒し、予後は良いとの事ですが・・・
まれに失明、知能遅延、てんかんなどの後遺症が遺る(のこる)場合もあるとの事です。



アフリカマイマイ、日本への経路


沖縄県へは1930年代初めに食用目的として導入され、1936年に「特殊病害虫」に指定されるまで養殖が行われていたそうだ。
「カタツムリを食べるのか?」と、驚いてしまう人も少なくないと思うが、フランス料理のエスカルゴを思い浮かべてもらえば納得できると思う。
陸産ではあるが貝類であり、貴重なタンパク源になる。但し、十分な加熱調理は必要だ。

レンジャー訓練隊の画像実は、イーコラム・スタッフには元・陸上自衛隊レンジャー隊員という経歴がありますが・・・
左の写真のようにヘリコプターや崖から降りたり、格闘術などを訓練する他、「生存自活訓練」という名の元で、マムシ、食用ガエル、ハチノコ、カタツムリなどを食べる実践、あるいは教義がありました。



広東住血線虫症の予防


以下、次の点線までは「沖縄県衛生環境研究所(TOP → 広東住血線虫Q&A)」様からの引用となります。

1 民間療法としてナメクジ等を食べないこと。
2 誤って、マイマイを口に入れたり、触れた手をなめてしまった場合は、直ちに水で口を十分にすすぐこと。
3 マイマイやナメクジは素手で触らないこと。
4 直接手で触れたりした場合は、流水、石鹸でよく洗うこと。
5 野菜や果物を生で食べる場合は流水で十分に洗うこと。


アフリカマイマイや広東住血線虫に関して心配なのは、やはり子供達だと思います。
子供達は素手でカタツムリやナメクジを触ったり、つかんだりします。

イーコラム・スタッフの子供時代を振りかえってみれば、「ナメクジは塩に弱い」とかいう話を聞くと、ナメクジを素手でつかまえる事から始まり、ナメクジを触った手で台所に置いてある食卓塩をつかみ、ナメクジにふりかける。
何も知らない母親は、その食卓塩を使って料理を作っていた・・・

時に子供達は無邪気に残酷で、不衛生だったりするものです。
その年代の子供達がいる環境であれば、親兄弟や周囲の大人達が気づかい、教えるべきだと思います。

尚、アフリカマイマイは在来植物や農作物に被害を与えるおそれがある事から、(植物防疫法によって)分布域からの持ち出しが禁止されています。


2007/09/01 NEW (イーコラム)
2006/04/03 旧サイト(危険動物JAPAN) 


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