「イリエワニ」
日本への漂着例、雑学、解説など・・・。 |
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日本にもイリエワニ、あるいはイリエワニと思われるワニ類が漂着した記録が八丈島(東京都)や奄美大島(鹿児島県)、西表島(沖縄県)等に残されている。
左図の赤色部分がイリエワニの分布域となるが・・・
イリエワニの持つ海水への適応性を考えれば、日本は決して遠い国ではない。
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分類:ワニ目クロコダイル科
別名:ウミワニ(ソルトウォータークロコダイル)
体長:約3〜6m 体重:約300〜700kg
生息地:アジア大陸南岸(インド南西部〜中国南部)、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ニュ−ギニア、オ−ストラリア北部など。 食性:肉食
イリエワニは水辺で獲物が近づいて来るのを待つ「待ちぶせ型」の狩りをする。捕食対象となるのは水鳥や豚、馬、牛。そして、人間も襲われる。
イリエワニの体長、体重は上記の通りだが、情報レベルでは体長7〜10m、体重1000kg以上に達する個体もいると伝えられる。
全長ではオオアナコンダやアミメニシキヘビに劣るものの、現生動物の中では世界最大、最強の爬虫類となる。
別名「ウミワニ」とも呼ばれるように、イリエワニは海水への適応性が高く、淡水、汽水、海水に生息できる。
ワニ類では一番の泳ぎ上手となり、無呼吸でも1時間程度の潜水が可能だ。更には、海流に乗って1000km以上の遠泳をしたと推定される例も報告されている。
尚、泳ぐ際には四肢をピッタリと体に密着させ、尾を左右に振って泳ぐという事なので・・・
仮に、船上などからシルエットだけを偶然に目撃した場合、それがイリエワニであるとは思えないだろう。
巨大なサメか、シーサーペントなどの正体不明な生物に思えるのではないだろうか?
参考:当サイト「シーサーペント」
生体での漂着となると、恐らくは明治〜大正時代にまで遡る事になるのだろうが、浜辺などで発見される謎の死骸の正体を「イリエワニではないか?」とする鑑定は現在でもあるようだ。
以下、次の点線までは「 Uoo Project 」様より要約。
平成13年3月、神奈川県三浦市。
小網代湾に全長約3mの謎の死骸が漂着している。
DNA鑑定の結果によると、「イリエワニである可能性が高い」との事だ。
次に、生体での漂着例を見てみよう・・・
DATA01 奄美大島(鹿児島県)
幕末の薩摩藩に名越左源太(1819-1881)という人がいた。
お家騒動に伴い、奄美大島へ流刑される事になるが、当時の島民の様子などを「南島雑話」として書き記し、ワニについても触れている。
以下、次の点線までは「 南島雑話(著)名越左源太 」様より要約、及び私的解釈。
島内の住内村・内海に、長さ1尺(30.3cm)程の生きた駝竜(ワニ)が漂着、捕獲されたとの事。
添えられているイラストを見る限りでは、丸みを帯びた頭部から「ヨウスコウワニ」のようにも思え、微妙だが、やや長めの吻部から「イリエワニ」のようにも思えるが・・・
何れにしても、大きさを考えれば幼生。予想以上の生命力を秘めているという事なのだろうか?
DATA02 西表島(沖縄県)
以下、次の点線までは「 西表島浦内川河口域の生物多様性と伝統的自然資源利用の綜合調査報告書1 」様より要約
西表島最大の河川である浦内川の上流には、巨大なワニが生息していたという伝承がある。
洪水によって下流へと流されたワニは鹿川村付近に出没。村民によって殺処分されたとの事だ。
恐らくは幕末〜明治時代にかけての事件であり、過去の西表島には複数のイリエワニが生息していた可能性もあると結んでいる。
DATA03 志摩沖(三重県)
以下、次の点線までは「 江戸と座敷鷹 」様より要約
東京日々新聞(現・毎日新聞)第697号で報道されたニュース。
三重県志摩市沖を運行していた商船が出火。海に飛び込んだ船員が、ワニのような生物に襲われたとの事だ。
DATA04 八丈島(東京都)
最も有名な事例であり、書籍やネット図鑑などでも紹介されていますが、詳細は不明です。
八丈島の歴史は漂着物の歴史ともいわれ、中国、台湾、ベトナム等からの漂着物が黒潮によって運ばれて来る。
誤って黒潮の流れにのったイリエワニが、八丈島へ漂着したのではないだろうか?
DATA04「八丈島」でも少し触れましたが、過去の漂着例は黒潮に流されて来たのではないかと推測します。
フィリピン南沖で発生した黒潮は台湾沖を経て、八重山諸島付近で本流と支流の2つに分かれる。
その八重山諸島最大の島は、西表島。イリエワニの漂着例が囁かれる事にも納得できるように思います。
そして、黒潮の本流は奄美大島付近、三重県沖、八丈島と、「イリエワニの漂着例?」が報告される海域を通過後、太平洋の彼方へと流れていきます。
黒潮というと、食卓に並ぶカツオやマグロ、イカなどの「新鮮な魚介類!」というイメージもあり、
「イリエワニが流されて来るほど強いものなのか?」と疑問に思えるかもしれませんが・・・
黒潮は幅50〜100km。時速7kmにも達する巨大な激流であり、イリエワニが台風などに流されて黒潮の中に入ってしまったら、後は「流れるままに・・・」という事になるのかもしれません。
日本に限らず、中国などでも「イリエワニの生体が漂着・・・」というような事例が過去にはあります。
また、先に記した神奈川県三浦市での死骸は「イリエワニの可能性が高い」との事ですが・・・
イリエワニの海水への適性を考えれば、今後、生体として日本に漂着する可能性を否定できないようにも思えます。
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