下図は、ジュラ紀前期シネムール期(2億400万年前〜1億9500万年前)に生息していた魚竜「イクチオサウルス・コミュニス」の想像図です。
「魚竜」と書くと、恐竜の「竜」という文字を含んでいるという事もあり、恐竜の一種だと誤解される事もありますが・・・
魚竜は恐竜ではなく、海に住む爬虫類(海生爬虫類)であり、イクチオサウルスとは「魚のようなトカゲ」を意味します。
イクチオサウルス・コミュニス(Ichthyosaurus communis)
分類:爬虫綱 > 魚竜目 > イクチオサウルス科 / 全長:約2m
| イクチオサウルス・コミュニス 画像:「イーコラム」 |
尚、イクチオサウルス科にはイクチオサウルス・コミュニス、イクチオサウルス・コニベアイ、イクチオサウルス・ブレビゼプスなどの様々な種が分類されており、最小種では体長1m未満、最大種では体長15m以上に達したと推定されています。
また、イクチオサウルス類全体としての生息年代は、約2億4500万年前〜9000万年前(三畳紀前期〜白亜紀後期の初め頃)であったと考えられています。
ところで、上図のイクチオサウルスは何かに似ていませんか?
「イルカのようでもあり、サメのようでもある」といったところでしょうか?
イクチオサウルスは爬虫類、イルカは哺乳類、サメは魚類というように、それぞれが分類群の異なる動物群に属していますが・・・
「住む環境や餌が似ているので、同じような姿や器官を持つに至った」と考えられており、このような現象の事を「収斂進化」と呼びます。
イクチオサウルス、イルカ、サメのような体型は「流線型」であり、高速で泳ぐ事に適した体型です。
つまり、それぞれが海洋性の上位捕食者という同じ生態的地位(ニッチ)を占める事によって、それぞれが流線型で背ビレをもつ姿に進化したと考えられています。
前述のように、先ずは代表例として「イクチオサウルスとイルカ、サメの間での収斂進化」について書いてみましたが、元来がUMAサイトである当サイトとしては、もうひとつの代表例も紹介したいと思います・・・。
オオカミとフクロオオカミ
左上の画像はフクロオオカミで、左下の画像はタイリクオオカミです。
「オオカミどうしなら、似ていて当然だ!」と思う人も少なくないでしょうが、実はフクロオオカミはオオカミではなく、オーストラリアのタスマニア島に生息していた有袋類です。
一方のタイリクオオカミはイヌ科に分類される真獣類であり、分布域は主として北半球になるので、オーストラリア本土やタスマニア島にはいません。
つまり、「動物群も分布域も異なる」という事になりますが、どちらも肉食獣であり、生態系の頂点として同じような生態的地位(ニッチ)を占める事によって、同じような姿に進化したと考えられています。
上・フクロオオカミ 画像:「Chris Dale is a very silly rock bass player」様
下・タイリクオオカミ 画像:「Free Pictures of Dogs, Birds, Butterflies, Flowers, Wild Animals ....」様 |
尚、フクロオオカミについての詳細は、当サイト「タスマニアタイガー(フクロオオカミ)_UMAコラム004」や、「フクロオオカミ(タスマニアタイガー)の動画_UMAコラム026」でも書いています。
また、オオカミについては、当サイト「ニホンオオカミ_UMAコラム013」の中で書いています。
フクロオオカミは1936年に絶滅し、ニホンオオカミは1905年に絶滅したとされますが、どちらも近年でも目撃情報が寄せられています。
次に、身近な収斂進化の例についても紹介したいと思います・・・。
タラバガニとカニ
タラバガニは「カニの王様」のような扱いをうけていますが、カニ(エビ目>カニ下目)ではなく、ヤドカリ(エビ目>ヤドカリ下目)です。
一般的にヤドカリといえば「ホンヤドカリ」をイメージしますが、ホンヤドカリのグループの中からカニ化(収斂進化)したのがタラバガニになります。
ちなみに、平成16年に「アブラガニをタラバガニと称して販売していた事」が問題となりましたが、アブラガニもカニではなく、ヤドカリです。
また、ハナサキガニもヤドカリであり、これらは全て「エビ目>ヤドカリ下目>タラバガニ科>タラバガニ属」に分類される近縁種です。
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